知る・楽しむ
中田式味噌速醸法
味噌業界に改革を起こした「中田式速醸法」
「ひと夏越す」。
味噌造りの現場でよく耳にする言葉です。
麹菌の活動には夏の高温期が必要不可欠であり、熟成された深い味わいの味噌を造るためには、仕込みをかけてから最低でも7~8ヶ月、それ以上の年月をかけなければならないというのが長い間、味噌造りの常識とされていました。
そんな常識を覆したのが当社三代目・中田栄造が考案した「中田式速醸法」です。
中田栄造は、十代後半から二十代前半にかけ、東京の丸三醤油や日本醸造工業などで修行を重ねながら
「味噌造りの期間をどうにか短くできないか」
と研究に勤しんでいたという栄造。夏の温度に目をつけ、火力、電熱、蒸気、太陽熱などさまざまな熱源を試み、
最適な温度と狂いのない保温方法を寝る間も惜しんで追求し続けました。
その研究が実を結び、それまで8ヶ月かかっていた完熟期間が、たった20日間に短縮。
品質も、これまでの味噌と勝るとも劣らず、麹・酵母の状態が最適に保たれて色艶が良くなり、安定度も高い商品が誕生することが分かったのです。
1000年にわたる味噌の歴史に革命を起こしたこの発明は、業界に賛否両論を巻き起こしましたが、終戦翌年の昭和21(1946)年にはNHK放送で速醸味噌の紹介放送が全国に流れ、昭和22(1947)年には宮内庁より高松宮家に丸萬味噌を献上してほしいとのご用命を受けるに至りました。
また、昭和28(1953)年には高松宮殿下御自身が、工場御視察のために丸萬へ立ち寄られるという栄を賜ったのです。
戦中戦後の食糧難のこの時代、味噌は貴重な食材として求められており、GHQ(駐留軍総司令部)も味噌速醸法に注目。
職人気質で商売っ気のない栄造のため、周囲が勧めて特許は取得していましたが、栄造はこの製法を無料公開し、信州味噌を全国シェアの3割を占める存在へと発展させたと言われています。
それらの功績が認められ、昭和37(1962)年には業界初の藍_綬褒章、さらに昭和46(1971)年には勲四等瑞宝章の栄も賜りました。
無添加生みそ発明
ISO22000
国際標準化機構(International Organization for Standardization)が策定した国際規格で、ISO9001:2000を基本骨格に採用し、HACCPシステムを融合させた「食品の安全・安心を保証するするシステム」
業界第1号で「ISO22000」を認証取得
食品の安全性が問われる昨今、マルマンはISO22000の認証取得が不可欠であると判断し、ISO22000が確立した翌年の2006年3月27日に全国味噌業界第1号、長野県食品業界第1号で認証を取得致しました。
有機JAS
有機JASマークは、太陽と雲と植物をイメージしたマークで、農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないで、自然界の力で生産された食品を表しており、農産物(お米・大豆等)、加工食品(お味噌・お醤油等)、飼料及び畜産物に付けられています。
有機食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを登録認定機関が検査し、その結果、認定された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。
この「有機JASマーク」がない農産物と農産物加工食品に、「有機」、「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは法律で禁止されています。
※出典:有機食品の検査認証制度(農林水産省HP)
お味噌に合う無農薬・有機原料を求めて世界中を探した結果、有史以来、化学肥料や農薬を使用していない土地は内モンゴルの大草原でした。
内モンゴルの大草原は、北海道の最北端【稚内】と同じ経度に位置し、気温が夏は35℃、冬は-30℃になります。その為、冬の寒さで昆虫類が冬を越す事ができず、それだけで農薬を使用する必要がありません。
この内モンゴルの大草原は、NHKのドラマ「大地の子」の舞台になった場所です。
無農薬・有機原料を栽培する為、内モンゴルの大草原を耕し農地にしました。さらに、今まで大草原であった土地は地下5m~10m掘ると水が湧いてきます。まさに大草原のオアシスです。
農産物の有機JAS認定を受けるには次の様な条件をクリアしなければなりません。
・過去3年以上、使用禁止の化学肥料・農薬を使っていない。
・農作物の栽培中に使用禁止の化学肥料・農薬を使っていない。
・遺伝子組換え大豆、米ではない。
・過去3年以上の間、周辺から使用禁止の化学肥料や農薬等が飛来、又は流入していない。
味噌の製造は、中国・内蒙古自治区のマルマン出資の合弁会社「萬佳食品有限公司」が行っております。
大豆や、お米をそのまま原料として輸入すると、ポストハーベストと言って殺虫剤や殺菌剤が使用される事があります。この危険を回避する為に、中国工場で基本仕込(味噌の熟成前までの工程)を行っています。
・有機JAS認定の原料を使用していること。
・食品添加物、加工助剤などを使用していないこと。
・衛生的設備、工程で製造されていること。
機械選別では取り除ききれない異物や変形・変色した原料を手選別により取り除いています。
中国工場で基本仕込みされた味噌(半製品)をマルマン本社工場へ輸送し、熟成管理を行っています。
中国工場から輸送されて来た味噌(半製品)は、マルマン本社工場にて官能検査(実際に味噌を食べる)や理化学検査を行って安全性を確かめております。
有機生みその熟成、パッケージングを行うマルマン本社工場も勿論、有機JAS認証を受けております。またマルマンは味噌業界において国内第1で有機JAS認定を受けたメーカーです。
地域活性化の取組み
2027年に本社所在地の長野県飯田市にリニア中央新幹線長野県駅開設に決定に伴い、地域活性化の取り組みとして、地域資源である「日本一の焼肉の街 南信州・飯田(※)」を自社商品などを通じて地域内外に発信する取り組みを2016年から行っております。
(※人口1万人当の焼肉店舗数 日本一 南信州畜産物ブランド推進協議会 2019年1月発表)
●地域活性化の取組に関するお問合せ
◎広報担当電話:0265-22-1234(平日9:00~17:00)
◎お問合せフォームはこちらをクリック
●『11月29日 飯田焼肉の日』記念日登録認定
長野県飯田市・下伊那郡の精肉店を中心とした飯田下伊那食肉組合(2022年4月より「南信州食肉組合」へ名称変更)と共同で、独特の焼肉文化を持つ「日本一の焼肉の街 南信州・飯田(※)」による更なる地域活性化目的として、 11月29日を「飯田焼肉の日」として日本記念日協会に申請し、 記念日として認定登録され、2020年10月29日に公式発表
■日付の制定理由
「い(1)い(1)だ やきに(2)く(9)」の語呂合わせから。
■登録認定機関
一般社団法人 日本記念日協会(長野県佐久市)
■登録背景・目的
2027年のリニア中央新幹線飯田駅開設を見据え、 11月29日を「飯田焼肉の日」と記念日制定する事により、
[1]人口一万人当の焼肉店舗数が日本一であり、 独特の焼肉文化を有する南信州・飯田焼肉を地域内外に、 毎年発信できる機会をつくること。
[2]飯田焼肉という地域資源が今以上に地域に浸透し、 焼肉を中心として食品以外にも様々な産業が、 飯田焼肉に関する新サービスや新商品を開発していくことで、 地域全体の発展に繋げる。
■活用に関して
南信州食肉組合・マルマン株式会社が申請者ですが、 制定の目的は、 飯田焼肉による地域活性化であり、 記念日の表示・利用等に関しては原則、 申請者への使用確認などは不要で地域関係者の皆さまには積極的活用を推奨します。
●飯田焼肉の日 素材のダウロード●
販促素材として、下記から画像(png形式)をダウンロード頂き、南信州・飯田焼肉文化の活性化にご利用ください。
使用条件は特にありませんが、南信州・飯田地域の活性化に繋がる目的に沿ったご利用をお願い致します。
※下記の素材より大きいサイズのデータがご希望の場合はお手数ですが、お問合せフォームよりご連絡ください。
●「焼肉の街 南信州・飯田の辛みそ」の開発
第一弾商品として、南信州・飯田の焼肉文化を70年以上支えてきた食肉のプロが集まる「飯田下伊那食肉組合」の協力を得て「南信州・飯田の辛みそ」を発売。
製造所固有記号情報
「南信州・飯田の辛みそ」は、
内容物の辛みそをマルマン株式会社本社工場で製造し、
充填・加熱工程を下記の企業に委託しております。
【製造所固有記号】
MAK
【製造所名】
株式会社ケーアイフーズ
【所在地】
〒395-0821長野県飯田市松尾新井6210
【製造所固有記号】
MAM
【製造所名】
丸昌稲垣株式会社 生産部 上郷工場
【所在地】
〒395-0004 長野県飯田市上郷黒田2720